幼い頃、父はよく家族揃って片田舎の映画館に若大将シリーズを観に連れて行ってくれた。尋ねたことは一度もなかったが、父は加山雄三のファンだったのだろう。若大将が歌う「君といつまでも」は心に残り、いつしか口ずさむようになった。
目の前で、取っ組み合いの喧嘩も、殴り合いの喧嘩も、口喧嘩さえも見せることのなかった私の両親。気がつけば、父を尊敬し、仲むつまじい夫婦の姿に憧れ、幸福な家庭を築きたいと思うようになった。
あれから40数年が過ぎた。父は他界し、自分自身が一家の主となり、還暦の足音が聞こえ始めた今、子供たちに何を残すのが最善かを考えるようになった。
「夫婦愛の尊さ」を残すことが最も大切なこととの考えに至り、綴るブログ。