はじめての日

その日、長女が「はいっ」と差し出したのはビー玉だった。それが、第一子である長女からのはじめてのプレゼント。それはダイヤモンドよりも水晶球よりも輝いて見えた。自分が子供の頃にはよくビー玉で遊んだものの、それを美しいと思ったことは一度も無かった。それなのに、『長女からのはじめてのプレゼント』というだけで、ビー玉がこんなにも輝いて宝物のように感じるのだから、親の心というものは摩訶不思議なものだと思った。「親ばか」の始まりだった。

 

歌詞GET はじめての日/ダ・カーポ