愛してる

人を好きになるということ、恋愛をするということ、そして、結婚をするということ。似ているようで、実は大きな違いがある。結婚をするということは、お互いに相手の全てを受け入れて愛するということなのだと思う。○○だから・・・。とか、○○でなければ・・・。とか、そういうのはまだまだで、結婚していたとしても見習いみたいなものなんじゃないだろうか。

そんなことを考えるようになったのは、学生の頃。ある大学教授の噂を耳にしてからのことだ。教授の奥さんは、何かの事故で顔が醜くなってしまったのだが、教授はそんなことは気にも留めずに奥さんを愛し続けている・・・。という噂。

２０歳を過ぎて、好きな女性のタイプは？とか、性格が良いのがいいか？顔が良いのがいいか？それともスタイル？などと、たわいもない話を酒の肴に盛り上がることが出来た頃のことだ。そんな自分にとって、教授の様な男性は、神様のように感じたものだ。

あれから３０年以上が過ぎ、今思うのは、結婚というものはそういうことなんだということ。条件付きで愛するのではなく、無条件に愛してこそ、結婚の醍醐味というか、結婚の味というか、それがわかるのだと思うようになった。

それは、嫁のどんなところも愛せるようになったとか、人格が実ってきたとか、そういう高尚なことではない。むしろ逆で、自分自身のありのままの姿が自覚できるようになったことで、そんな自分を受け入れてくれている嫁に感謝の思いが深まった、のだと思う。動画に見習って、「愛してる」と言ってみようか？？？