父と娘

父と娘との関係。これほど未知の世界は無い。

父と息子との関係は、父親自身の子供の頃を思い起こすことである程度はわかる。よくわかるとは言わない。世代が違い、生きる時代が違い、環境が違うのだから、よくわかると思った途端にちぐはぐになり、意思の疎通に大きな壁が生じるに違いない、と思っている。

父と娘との関係となると、娘が何を思い、何を考え、何をどう感じているのか、皆目見当がつかない。したがって、見守るしかない、或いはひたすら信じるしかない。そう思っている。時おり、娘の不思議な行動に驚いていると、聞けば、嫁も若い時は同じようだったと話す。出会う前の嫁の姿は知らないが、こうして、娘を通して嫁の若いときの姿や性格や考え方を垣間見ることが出来るのだから実に面白い。

神様が人間に家族を与えたのは、こうして親子で共に暮らすことで、夫婦がお互いをより深く知り合い、互いに大きな包容力を身につけ、円熟した愛の人格を備えるためなのかも知れない。

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