親の心、子知・・

志望校に合格し、晴れて大学生となり、小平市にアパートを借りて一人暮らしを始めた。当初、4月、5月は電車通学をしてみたものの、往復での約5時間、ただ電車に揺られているのがもったいないと思ったのと、日によってはただ寝に帰って来るようなものならば・・・、と思ったのがきっかけだった。

アパート暮らしを始めてしばらくすると、時折、母が掃除や洗濯をしに来てくれた。最初のうちはありがたく思ったものの、何度か繰り返すうちに、慣れっこになってしまい、感謝の思いは薄れてしまった。

私からの「ありがとう」の言葉も無いなか、もっと言えば、私と顔を合わせることすらも無い、そんな中でも、息子を思う親心から、何度も尽くしてくれたものだ。

こう、懐かしく感謝の気持ちで書けるのも、自分自身が親になってのこと。親の心、情というものは理屈抜きに何とありがたいものかとしみじみと思う。と同時に、子どもというものは、何と愛おしい存在だろうと思う。親孝行をするとかしないとか、そんなことは関係ない。ただ、いてくれるだけで愛おしい。

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