夫婦岩、永遠の夫婦愛

お内裏様とお雛様、夫婦茶碗、夫婦漫才、そして夫婦岩。いつの時代も夫婦円満を願う思いは変わらない。目にするものが人形であろうと陶器であろうと人間であろうと、そして自然に出来た岩であろうと、いや、むしろ、自然に出来たものにこそ、神秘さを感じ、永遠性を求める心が投影されるのだろう。

伊勢の二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)の夫婦岩は実に神秘的だ。夏至の頃には丁度、夫婦岩の間から望む富士山のところから太陽がのぼるのだという。夫婦岩の沖合700mの海中には猿田彦大神の化身とも、天孫降臨の際に猿田彦大神が立たれたとも言われ、猿田彦大神縁りの霊石と伝えられる「興玉神石(おきたましんせき):大きさは東西216m×南北108m」が鎮まる。5月21日には興玉神石付近に生える霊草の無垢塩草を刈り取る藻刈神事も行われる。この神社では、夫婦岩の間から差し昇る「日の大神」と興玉神石を拝するのであって、夫婦岩ではない。夫婦岩は鳥居なのだそうだ。(興玉神石は安政の大地震の際、水没してしまったらしい。)

神話の世界に思いを馳せ、神々と自然の神秘さに畏敬の念を捧げながら、光り輝く天の祝福のもと、夫婦岩の先に富士を望み、永遠の夫婦愛と不老長寿を祈りたい。

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